画面共有(ペアプログラミングの勧め)

実際にペアを組んでプログラミングをするには, 隣の人の画面をのぞき込まなくても画面が共有できると良い. そのための便利なツールがリモートデスクトップ.

リモートデスクトップの使い方

Aさんの画面をBさんの画面に出したい(で操作したい)とする.

  • Aさん: 「Dashホーム」-> "デスクトップの共有" などと検索して選択
    • 「他のユーザが自分のデスクトップを表示できる」をチェック
    • Bさんが操作もできるようにしたければ, 「他のユーザが自分のデスクトップを操作できる」をチェック
    • セキュリティのため, 「このマシンへの接続を毎回確認する」はチェックしたまま. 「パスワードの入力を要求する」も適宜設定するとよいかもしれない.
    • 端末で, ifconfig コマンドで, IPアドレスを確認しておく. 無線LANにつないでいるなら, wlan0 という欄に出てくる, inetアドレス 192.168.100.3 のような文字列.
  • Bさん:
    • 「Dashホーム」-> "リモートデスクトップ"などで検索して選択. さっき覚えたIPアドレスを入力して接続. パスワードを設定してある場合は, ユーザ名(denjo)とさっき設定したパスワードも入力する. Aさんの方に許可をするかどうかのメニューが表示されるので怪しくないと思ったら 許可する.

注意

どのネットワークにつながっているかによって, リモートデスクトップがうまく行かない場合がある. 理屈はG2のインターネットの説明の時に学ぶがここでは結論だけ. 上記の状況で,

  • Aさんが ZENKIJIKKEN もしくは bldg2-guest につながっている場合, Bさんも同じネットワーク(ZENKIJIKKEN同士またはbldg2-guest同士) につながっていなくてはならない
  • Aさんがjohorikoにつながっている場合, Bさんはどこにいてもよい(ブラジルでも良い).

フルスクリーンモードとそこから戻るには

本格的に共同作業に没入する場合, Bさんの方はフルスクリーンモード (Aさんの画面がBさんの画面全体に表示される)に入ると良い. そこからもどるには, Bさんの画面中央の一番上にマウスを移動すると隠れたメニューが表示される.

有線で隣のPCと(DHCP無しで)つなぐ方法

無線でデスクトップ共有していると苦しいという場合に, 2台のマシンを有線で直結し,手動でアドレスを設定して通信する方法を紹介します. 実験でせっかくインターネットの基礎を理解したのだからそのご利益を享受する意味も あります.

要点は,

  • 直結したマシンのIPアドレスとサブネットマスクを手動設定する
  • 両者のサブネットマスクを共通に, IPアドレスはそのサブネットマスク内で重ならないように
設定するという事だけです.以下に作業例を示します.

GUIで完結する方法基本的にCLIを使う方法を紹介します. お好きな方で設定してくれてOKですが,後者のほうが環境によらないつぶしの聞く方法になります :)
(GUIの操作方法はOSのバージョンによって異なる可能性大ですが,適宜読み替えてください)

GUIで完結する方法

実作業

  1. タスクトレイのネットワーク設定GUIからネットワークっぽいアイコンを右クリックし「接続を編集する...」をクリック
  2. Wired connection X を編集.「Ethernet」タブの「デバイスのMACアドレス」欄に「eth0」と書いてあることを確認
  3. 「全般」タブで「利用可能な場合はこのネットワークに自動的に接続する」にチェックが入っていることを確認
  4. 「IPv4設定」タブで,「方式」を「手動」にする
  5. 「IPv4設定」タブで,「アドレス192.168.0.2(もうひとりのペアの人は192.168.0.3)」,「ネットマスク24」にする.「ゲートウェイ」は空欄でOK
  6. 「保存」ボタンを押す
  7. LANケーブルを挿し直すことで,今設定したIPアドレスが反映される
注意: 実験終了時に,「IPv4設定」タブで「方式」を「自動(DHCP)」にするのを忘れずに.「家の有線LANを繋いでもネットに繋がらない」と嘆くことになります.

確認作業

  1. 相手のIPアドレス(192.168.0.2の人なら192.168.0.3)にpingを送れるかを確かめる.
    $ ping 192.168.0.3
    PING 192.168.0.3 (192.168.0.3) 56(84) bytes of data.
    64 bytes from 192.168.0.3: icmp_req=1 ttl=45 time=41.4 ms
    ...
  2. 192.168.0.Xへの通信がeth0を通して行われていることを確認
    $ route -n
    受信先サイト    ゲートウェイ    ネットマスク   フラグ Metric Ref 使用数 インタフェース
    ...
    192.168.0.0     0.0.0.0         255.255.255.0   U     0      0        0 eth0
    ...

基本的にCLIを使う方法

  1. タスクトレイのネットワーク設定GUIからネットワークっぽいアイコンを右クリックし「接続を編集する...」をクリック
  2. Wired connection 1 を編集
  3. 「全般」タブで「利用可能な場合はこのネットワークに自動的に接続する」のチェックを外す
  4. $ sudo ifconfig eth0 192.168.0.2/24  # ペアの人は192.168.0.3/24
  5. 確認作業を行う
注意: 実験終了時に,「全般」タブで「利用可能な場合はこのネットワークに自動的に接続する」にチェックを入れるのと,「IPv4設定」タブで「方式」を「自動(DHCP)」にするのを忘れずに.「家の有線LANを繋いでもネットに繋がらない」と嘆くことになります.